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この記事の内容は、個人の見解、検証の範囲のものであり、誤りがある可能性があります。
個人の責任において情報活用をお願いします。


2025年7月25日金曜日

既存の環境を VI ワークロードドメインとして SDDC Manager へ登録する方法

SDDC Manager から新規でVIワークロードドメインの作成を行うのではなく、既存のvSphere環境をVIワークロードドメインとしてSDDC Manegerにインポートする方法についての解説です。

ここで登場するのは、既存の環境をマネジメントドメインに変換する際にも使った VCF Import Tool になります。
おさらいになりますが、マネジメントドメインの作成は以下のようなイメージで行いました。
VIワークロードドメインの場合もやることはほぼ一緒で以下のようなイメージになります。
※事前にVCFの条件を満たすようにESXiのバージョンやDRS/HA等を行う必要があります。
まず、SDDC Maneger でVCF Import Tool で、既存環境のVCを対象に変換用のコマンドを実行します。
コマンドによって既存環境のVCがVIワークロードドメインとして利用できるようにImport処理が行われます。
処理が完了するとSDDC Managerから管理できるVIワークロードドメインとして登録されます。
利用するコマンドですが、以前も消化したコマンドの convert が import になっただけです。
NSXあり
python3 vcf_brownfield.py import --vcenter 'vcenter-fqdn' --sso-user 'sso-user' --domain-name 'wld-domain-name' --nsx-deployment-spec-path 'nsx-deployment-json-spec-path'
NSXなし
python3 vcf_brownfield.py import --vcenter 'vcenter-fqdn' --sso-user 'sso-user' --domain-name 'wld-domain-name' --skip-nsx-deployment
というわけでVIワークロードドメインの作成方法でした。 本来はこのあと、Aria Lifecycle Manager や Aria Operations や Aria Automation 等をマネジメントドメインに展開して環境を見守ったり、ワークロード用仮想マシンの自動展開などをやっていくのがVCFですが、一旦ここまでとしたいと思います。

2025年7月18日金曜日

SDDC Manager からの VI ワークロードドメインの作り方

マネジメントドメインが作成できたので、VI ワークロードドメインについて解説したいと思います。
まず、マネジメントドメインとI ワークロードドメインの関係についてです。

この辺は kubernetes を知っている人は分かりやすいかもしれませんが、マネジメントドメインがいわゆる管理系のクラスターでVI ワークロードドメインが実際にユーザーが利用する仮想マシンを動かすワークロード用のクラスターとなります。

ただ、マネジメントドメインのVCから何かをするというわけではなく、マネジメントドメインに展開された SDDC Manager からアレコレ作業します。
実際に管理する部分も Aria系のアプライアンスをマネジメントドメインに展開してそこからという感じになるのでマネジメント系仮想マシンが動作するマネジメントドメインと、ユーザーが利用するワークロード仮想マシンが動作するVIワークロードドメインという関係になります。

SDDC Manager からの VI ワークロードドメインの作り方ですが、イメージで説明すると以下のようになります。

まず、事前に利用するESXiの初期設定等を済ませておき、SDDC Managerで扱えるようにホストコミッショニングという作業を行います。

展開するvCenterやNSX、DRS、vSANで使うネットワーク設定の情報などをSDDC Managerにインプットします。

そしてVIワークロードドメインの作成をSDDC Managerから実行すると、与えられた情報に従ってVIワークロードドメインを作ってくれます。

その際ですが、管理系に該当するvCenterとNSX Managerはマネジメントドメインに作られます
そのため、VIワークロードドメイン分のvCenter、NSX Manager のリソースについては作成するVIワークロードドメインの数だけ、マネジメントドメインのリソースを消費することになり設計時にはそこも頭に入れておかないといけません。

その後は必要に応じてNSX Edgeの展開もしますがそこは再びSDDC Managerから手動での作業となります。

SDDC ManagerからVIワークロードドメインを作成する手順はこのようなイメージとなります。
次回は、既存環境をVIワークロードドメインにしてSDDC Managerの管理下へインポートする方法について説明します。