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2023年9月10日日曜日

海外でのワーケーションを考える その8 海外からChrome Remote Desktopを利用してみた



前回は、Google Cloudのジャカルタ リージョンのインスタンスにChrome Remote Desktopをインストールして、日本→ジャカルタ→日本という通信経路で自宅にあるPCへの接続を試してみました。実際に旅行先から利用する家族からは、動作に若干ラグはあるものの仕事で使えないことはない、ということでした。

今回は実際に旅行先から自宅のPCへ接続してみた結果です。
今回の旅行先は、インドネシアのバリ島でした。
 
結論から言うと、バリ島から自宅のPCへChrome Remote Desktopで直接接続して仕事ができたそうです。
滞在していたのはサヌール エリアでした。
インターネットは、ホテルのWiFiを利用したそうです。
利用した端末は、ASUS Chromebook Detachable CM3 CM3000でした。

Google Cloudのインスタンスも使ってみてもらったのですが、GPUなしの通常のLinuxインスタンスで作成したため、自宅へ直接接続するのと比べると画像が荒いとのことでした。自宅へ直接つなぐと画面が綺麗に見えるし、ラグも許容できるから自宅に直接つないで使うとのことでした。ジャカルタ経由の方が若干ラグが小さかったようですが、大きく違う感じではないようでした。現地から実際にやらなければならなくなった仕事はできたとのことでした。

業務内容によりますが、Chrome Remote Desktopを使えば簡単に海外からワーケーションできるかもしれませんね。私もワーケーションしてみたいなぁ。。

それでは。

2023年8月4日金曜日

海外でのワーケーションを考える その7 Google CloudでChrome Remote Desktopを利用する


「海外でのワーケーションを考える」7回目の投稿です。

まとめはこちら

https://techblog-cidept.blogspot.com/2023/08/blog-post.html


前回は、Google Chrome Remote Desktopの通信について、調べてみました。

今回は、海外の旅行先の最寄りのGoogle Cloud リージョンにGoogle Chrome Remote Desktop用のVMインスタンスを作成してみます。Google Cloudは東南アジアのシンガポールとジャカルタにリージョンを展開しています。今回は、ジャカルタ リージョン(asia-southeast2)にインスタンスを作成します。


今回Google Cloudで構成するVMインスタンスは以下となります。

Google Cloud

 VM インスタンス

  • VMインスタンス名:crdhost
  • マシンタイプ:e2-medium
  • イメージ:debian-11-bullseye-v20230711
  • 他はデフォルトのまま
Google Cloud でGoogle Chrome Remote Desktopを利用するVMインスタンスの作成手順は以下のGoogle Cloudのドキュメントに記載されています。

Compute Engine での Linux 向け Chrome リモート デスクトップのセットアップ
https://cloud.google.com/architecture/chrome-desktop-remote-on-compute-engine?hl=ja

このドキュメントに沿って作成するとChrome Remote Desktop HostがインストールされたVMインスタンスを簡単に構築できます。

VMインスタンスを作成したあと、ドキュメントに準備されているChrome リモートデスクトップのインストール用スクリプトをコピー&ペーストしてインストールするだけです。ものすごく簡単です。


Google Cloud のコンピュートインスタンスの操作は、コンソールからSSHクライアントを起動して操作できます。コピー&ペーストまでできるのでとても便利です。


同様に用意されているX Windows System デスクトップ環境のスクリプトを利用してGUI環境をインストールします。低速なネットワーク経由のリモート接続には、Xfceが良いようなのでXfceを利用します。 好みに応じてDebianの日本語環境を整えます。今回は私の家族が使うことを想定していますので、日本語環境をインストールしました。Debian日本語環境のインストール方法はGoogle Cloud のドキュメントに記載されていないので、インターネット上に公開されているDebianの情報を参考に設定します。

X Windows System デスクトップ環境までインストールしたらChrome リモート デスクトップ サービスを構成してクライアントからジャカルタリージョンに構築したVMインスタンスへリモート接続できるように構成します。手順は前回の操作とそれほど変わりません。

構成が完了したら、クライアントから以下のURLにアクセスします。

https://remotedesktop.google.com/access

  

Google Chrome リモートデスクトップよりリモートアクセスを表示します。

作成したVMインスタンス「crdhost」が表示されオンラインになっています。


クリックしてリモート接続します。接続手順は前回と同じです。


ジャカルタリージョンのVMインスタンスにアクセスできました。


東京のクライアント → ジャカルタのVMインスタンス → 東京のホストへアクセスしてみました。若干のラグはありましたが、リモート操作も可能でした。この環境で家族に一度テストしてもらい、問題ないか確認してもらおうと思います。それでは。

海外でのワーケーションを考える


家族が海外旅行するときに自宅にある仕事用PCへアクセスする方法を検討しました。そのブログ記事のまとめです。






2023年8月3日木曜日

海外でのワーケーションを考える その6 Google Chrome Remote Desktopの通信詳細を調べる


前回はGoogle Chrome Remote Desktopクライアントからホストへ接続してみました。

今回はGoogle Chrome Remote Desktopの通信について、調べてみたいと思います。

Google Chrome Remote Desktopの通信で利用されるプロトコルやポートについて、以下のドキュメントに記載されています。

Chrome リモート デスクトップを使って他のパソコンにアクセスする

https://support.google.com/chrome/answer/1649523


上記リンクの中に「問題解決のヒント」が記載されており、以下の記載がされています。

以下、抜粋です。

  • インターネット接続が必要
  • アウトバウンド UDP トラフィック
  • インバウンド UDP 応答
  • TCP ポート 443(HTTPS)のトラフィック
  • TCP と UDP のポート 3478(STUN)のトラフィック

UDP、TCP443、そして、STUN (Session Traversal Utilities for NATs) という技術が使われています。STUN (Session Traversal Utilities for NATs) とは何でしょうか?


STUNとは、Web RTC (Web Real-Time Communication)で利用されるNAT越え通信を解消するための仕組みです。以下の記事に詳しく書かれています。

初心者必見!よくわかるWebRTCの仕組み

https://cloudapi.kddi-web.com/magazine/webrtc/understood-webrtc-mechanism


また、以下のnoteの記事にもChrome リモートデスクトップ通信について詳しく説明されています。

Chrome リモートデスクトップの安全性について
https://note.com/machii_kuro/n/n420f3c05ffb9

この仕組みによってルーターに公開サーバーの設定をせずにGoogle Chrome Remote Desktopクライアントとホストの間で通信ができているのですね。


今回の目的は、旅先の東南アジアの滞在先から自宅のPCへリモート接続できることです。接続先PCがWindows10 Homeのため、Google Chrome Remote Desktopの利用を前提に検討したいと思います。

東南アジアから日本のPCへのP2P接続をどのように構築するか。
Google Cloudに何かドキュメントが無いかと思い探していたら以下の記載を見つけました。

Compute Engine での Linux 向け Chrome リモート デスクトップのセットアップ

LinuxでもChrome リモートデスクトップを利用できるようです。Windows版のドキュメントもありますが、コスト面からLinuxで構築したほうがコストを安く抑えられそうです。
Google Cloudはシンガポールとジャカルタにリージョンを展開しているので、どちらかにインスタンスを展開して利用できそうです。
Google Cloud 
Cloud のロケーション

東南アジアの滞在先から日本の自宅へ直接Google Chrome Remote Desktopで接続することもできそうですが、現地の通信状況がわからないため、クラウドが提供する広帯域ネットワークインフラの利用も検討しておいた方が無難に思えます。

次回は、Google Cloud にインスタンスを構築してGoogle Chrome Remote Desktopの動作を確認してみたいと思います。それでは。

2023年7月28日金曜日

海外でのワーケーションを考える その5 Windows Homeへの接続方法を検討する ②


前回はリモートデスクトップ接続先のWindows PCにChrome Remote Desktop Hostをインストールしました。今回は、Chrome Remote Desktopクライアントアプリから前回インストールしたChrome Remote Desktop Hostへリモート接続してみます。本番ではChromebookを利用しますが、今、手元にないのでAndroidのスマートフォン(Google Pixel7)からアクセスしてみたいと思います。

今回利用する環境は、以下の通りです。

クライアント
    ・スマートフォン Google Pixel 7
    ・前回Chrome Remote Desktop Hostを設定したGoogle アカウント
    ・スマートフォンのインターネット回線はモバイル回線を利用

ホスト
    ・前回Chrome Remote Desktop Hostを設定したWindows 11 Home
    ・インターネット回線のルーターには公開サーバーや1:1NATは設定していない
  (インターネット発信の通信は内部へアクセス不可)

それでは、Chrome Remote Desktopへ接続してみましょう。

  • スマートフォンにChrome Remote Desktopクライアントアプリをインストール
スマートフォンにChrome Remote DesktopクライアントアプリをインストールしていなかったのでPlayストアからアプリをインストールします。


インストール完了したらアプリを起動します。


テストプログラムに参加しないか、というお誘い画面が表示されたので、テスターになることにします。「BECOME A TESTER」をクリックします。


アプリの更新が必要なようなので、Playストアからアプリを更新します。


更新後、再度アプリを起動します。
右上のGoogle アカウントのアイコンがChrome Remote Desktop Hostと同じGoogle アカウントになっていることを確認します。
同じGoogle アカウントであれば、「リモートのデバイス」に前回インストールしたChrome Remote Desktop Host が表示されます。前回設定したリモートデバイス名「Chrome RD TEST W11」をタップします。


接続が開始されます。


PINの入力を求められます。
PINを入力して「→」をタップします。


接続中。。。


接続されるとクリップボードのデータへのアクセス許可を求めるポップアップが表示されます。「許可する」または「ブロック」をタップします。今回は「許可する」をタップします。


Windows11にアクセスできました。Windowsリモートデスクトップのようにリモートデスクトップ接続したら片方の接続が切られるような動作ではなく、Linuxなどで利用されるVNCのようにPC利用者、リモート利用者のどちらも同時に操作できるようです。


Windows11にはアクセスされていることが示されるポップアップが表示されます。


今回は、Chrome Remote DesktopクライアントアプリからChrome Remote Desktop Hostへ接続してみました。あっさりとスマートフォンからWindowsPCへ簡単にリモート接続できました。Chrome Remote Desktopは操作する側、される側で同じ画面を見られるのでITサポートでも活用できそうです。

今回操作してみて不思議に思ったことは、Windows PCが接続する自宅のインターネット回線の終端ルーターには公開サーバーなどインターネットから内部へのインバウンド通信を許可する設定は一切していないのにクライアントアプリからWindows PCへリモート接続できたことです。

次回はChrome Remote Desktopの通信詳細について調べてみたいと思います。
それでは。

2023年7月27日木曜日

海外でのワーケーションを考える その4 Windows Homeへの接続方法を検討する ①

ある日の 自宅にて。家族から以下の連絡をもらいました。

「チケット取った!x月x日から2週間、4年ぶりに東南アジアへ行ってくる!」

、、、ということで、本番日が決まってしまいました。

まだ検証できていないので早急にテストなど進めていこうと思います。

海外から接続したい自宅のPCはWindows10なのですが、エディションまで見ていませんでした。
(最初の要望をまとめたときに確認するのをすっかり失念していました。ここ重要ポイントなのに。。。)

恐らくHomeだろうと思いましたが、予想通りHomeでした。

Windows10 Homeへのリモートデスクトップ接続は何かしらアプリのインストールが必要なため、何にしようかと思いましたが、旅先へは薄くて軽いA4サイズのChromebookを渡すことにしたので、今回は「Chrome リモートデスクトップ」を試すことにしました。Chrome リモートデスクトップはVPN構築不要でリモート接続を利用できるサービスです。

前回までパブリック クラウドと自宅の間でIPsec VPNを構築しようと考えていましたが、やめることにして、今回はChrome リモートデスクトップだけ利用してみることにします。日程も迫っているので取り急ぎ、Chrome リモートデスクトップのテストをしたいと思います。

本番機のWindows10を検討段階で借りて使うと家族の業務に支障が出そうなのである程度の確認までは、手元にあるWindows11Homeで確認していこうと思います。

それでは、リモートデスクトップのアクセス先のWindowsを設定していきます。

この記事のテストで利用する環境

  • Windows11 Home
  • リモートデスクトップ接続で利用するGoogle アカウント
この記事でインストールするもの
  • Google Chrome Remote Desktop
    • Chrome 拡張機能
    • Host

以下を参考にインストーラーをダウンロードします。

Chrome リモート デスクトップを使って他のパソコンにアクセスする
パソコンでリモート アクセスを設定する

https://support.google.com/chrome/answer/1649523

Chrome リモートデスクトップのダウンロード

https://remotedesktop.google.com/access

以下のURLにアクセスすると、Chrome リモートデスクトップのページが表示されます。

https://remotedesktop.google.com/access

ダウンロードアイコンをクリックします。 

Chrome 拡張機能がインストールされていない場合、Chromeウェブストアの拡張機能 Chrome Remote Desktopのポップアップが表示されます。「Chrome に追加」をクリックしてChrome 拡張機能の「Chrome Remote Desktop」を追加します。


確認のポップアップが表示されるので「拡張機能を追加」をクリックします。


拡張機能が追加されました。


Chromeの拡張機能を確認して「Chrome Remote Desktop」が追加されていることを確認します。

再度、「https://remotedesktop.google.com/access」へアクセスします。
リモートアクセスの設定から「同意してインストール」をクリックします。


「Chrome Remote Desktop Host」のインストーラーがダウンロードされます。ダウンロードしたインストーラーを起動して「Chrome Remote Desktop Host」をインストールします。


インストールが完了したらWindowsのメニュー>アプリ>インストールされているアプリを表示して、「Chrome Remote Desktop Host」がインストールされていることを確認します。


再度、「https://remotedesktop.google.com/access」にアクセスします。
「名前の選択」画面が表示されるので、任意の名前を入力して「次へ」をクリックします。


アクセス時のPINを設定して「起動」をクリックします。


完了するとこのように表示されます。


リモートデスクトップ接続されるWindowsの設定が完了しました。
次回は、Chrome Remote Desktopクライアントアプリから今回設定したWindowsへリモート接続してみたいと思います。それでは。

2023年5月31日水曜日

海外でのワーケーションを考える その3 旅先のクライアントPCからクラウドへの接続を考える


前回は、海外から自宅への接続方法を考えてみました。

自宅のWAN回線の都合上、自宅からクラウドへIPsec VPNで接続することにしました。また、旅先の東南アジアではインターネット回線が良好とは限らず、日本への距離もあるため旅先のクライアントから最寄りのクラウドリージョンへ接続して、そこから日本の自宅へ通信することにしました。

今回は ”旅先のクライアントPCからどこのクラウドへ接続するか?” について具体的に考えてみたいと思います。

東南アジアには、AWS、Azure、GCPなど主要クラウドのリージョンがあります。

クライアントPCからクラウドへのVPN接続方法は、主に以下の2つになるかと思います。

①クラウドが提供するクライアントVPNサービスを利用する

②クライアントVPNを終端するインスタンスをクラウドに構築して接続する 

この2つの接続方法のどちらかを選択する場合、は②と比べると制限が生じるかもしれませんが楽に実現できそうです。①を実現するにはどのクラウドならできるのか?

各クラウドサービスのクライアントVPN提供状況を調べてみます。

ず、AWSです。
AWSは、AWS VPNでクライアントVPNを提供しています。

AWS Client VPN とは?

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/vpn/latest/clientvpn-admin/what-is.html

上記のドキュメントにクライアントVPNからオンプレミスへの接続例も掲載されています。AWSは東南アジアのシンガポール、ジャカルタにリージョンを展開しており、どちらもAWS VPNが利用できます。しかし、AWS Client VPNが利用できるのはシンガポールのみです。

リージョン別に利用可能な AWS サービスのリスト

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/regional-product-services/

費用は時間単位課金です。

    クライアントVPNを終端する ”AWS Client VPN エンドポイント"

        1 時間あたり 0.10 USD

    AWS Client VPN

        1接続、1時間あたり0.05 USD

日本とシンガポールリージョンを接続するリージョン間接続の費用を別途考慮する必要がありますが、費用は安く済みそうです。ユーザー毎の利用帯域が10Mbpsに制限されるというのが少し気になりますが、AWSで実現できるか今後試してみたいと思います。


次にAzureを調べてみます。
AzureもVPN GatewayでクライアントVPNを提供しています。

ポイント対サイト VPN について

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/vpn-gateway/point-to-site-about


AzureもAWSと同じくシンガポールにリージョンを展開しており、クライアントVPNも利用できます。

リージョン別の利用可能な製品

https://azure.microsoft.com/ja-jp/explore/global-infrastructure/products-by-region/?regions=asia-pacific-southeast%2cnon-regional&products=all

費用はAWS同様に時間単位課金です。
    VPN Gateway:1時間あたり$0.04/時間

調べきれていませんが、AWSのようにクライアントVPN接続あたりの費用は生じないようなので少し安く実現できるかもしれません。Azureも今後試してみたいと思います。

次にGoogle Cloudを調べてみます。

Google Cloudでサイト間VPNは提供されていますが、クライアントVPNはサービスとして提供されておらず、実現するには自分でインスタンスにOpenVPNなどを構築するしかないようです。


最後にIBM Cloud を調べてみました。IBM CloudではクライアントVPNを利用できます。

クライアントとサイト間の VPN サーバーについて
https://cloud.ibm.com/docs/vpc?topic=vpc-vpn-client-to-site-overview&locale=ja
しかし、東南アジアにリージョンはないようです。

リソースをデプロイするリージョンおよびデータ・センターのロケーション

今回は我が家の要望から外れるので考慮しませんが、もし今後の旅先が IBM Cloudリージョンの展開地域であれば、リージョン(データセンター)間通信が無料でリージョン間の通信にクラウドの広帯域プライベートネットワークを利用できるIBM Cloudを検討してもよいかもしれません。

調べた結果、AWSかAzureであれば家族が求めるワーケーション環境を構築できそうです。
実際にやったことがあるわけではないので、次回から実際に試していきたいと思います。
それでは。

2023年5月30日火曜日

海外でのワーケーションを考える その2 自宅への接続方法を考える


前回は、海外でワーケーションしたい家族からの要望をご紹介(?)しました。

今回は ”旅先から自宅への接続方法” について考えてみたいと思います。

我が家のインターネット回線は、公開サーバー設定不可、固定IPアドレスも利用できません。インターネット回線を変えればよいのですが、現状の回線でも通信環境が良いときで80Mbps、かなりよいときでは100Mbpsを超えており、在宅ワークに全く支障がないことや住宅設備が古い(VDSLのみ)などの事情により回線変更は断念しています。公開サーバーの設定ができないとなると、クラウドなどトンネルを終端できる場所と自宅との間でVPNなどトンネルを構築する必要があります。

最近流行りのSD-WANやSASEが利用できれば簡単に実現できそうですが、個人事業主の(しかも)ワーケーション利用のため、そのためにSASE/SD-WANを導入するのは非現実的です。しかし、クラウドを利用するのは必要な期間だけの課金で済みそうなので良さそうです。そこで今回は自宅とクラウドとの間をIPsec VPNでつなぐことを前提として考えてみたいと思います。

旅行先は "東南アジア" を想定しています。旅先から直接日本へ接続するか、東南アジアのリージョンを経由して日本へ接続させるか。現地の通信状況や距離を考慮すると旅先から日本へ直接接続するよりも旅先の最寄りのクラウドリージョンへ接続して、そこから日本の自宅へ通信するのが無難なように思います。

旅行期間の想定は短くて1週間~長くて1か月までだそうです。VPNは旅行期間中、常時接続させたままにするため、費用も気になります。(実際には利用する日だけ、日本にいる私が設定すればよいのですが、今回はひとまず常時接続とします。)

東南アジアには、AWS、Azure、GCPなど主要クラウドのリージョンがあります。この中から検討するのが良さそうです。クラウドを利用する前提ならば、旅先で利用するPCからクラウドへどのように接続するか、、、。

次回は、クライアントからクラウドリージョンへの接続方法を検討してみたいと思います。その結果をふまえて利用クラウドの検討と費用試算を試みようと思います。

それでは。

2023年5月9日火曜日

海外でのワーケーションを考える その1 実現したいこと

 

5月の連休明け、コロナ禍が終わりを迎えました。新型コロナウィルスの感染法上の位置づけも季節性インフルエンザと同じ5類となり、今まで海外渡航時に求められたワクチン接種証明などの提出が不要となりました。

家族より以下の要望がありました。

「そろそろ海外旅行へ行きたい」

「長い間行けなかったから行くなら少し長めに行きたい」

「行くならピークをずらして安くしたい」、、、

「しかし、仕事(自営業)もあるので、旅行先でも少しは仕事をしたい、、。」

海外でワーケーションできないか。

ということで、、

前振りが長くなりましたが、今回は海外でのワーケーションを実現する方法を考えてみたいと思います。

※私自身はワーケーション不可なので、あくまで身内がワーケーションする前提です。誤解されそうなので。(笑)

今回の要望は以下となります。

<要望>

【 旅行先について 】

・東南アジアを想定

【 旅行中のインターネット環境 】

・現地でSIMを購入

・スマートフォンのテザリングを利用する

【 PCについて 】

・盗難、紛失も怖いので旅行には仕事用PCは持っていかない(持ち運びには大きくて重い)

・利用しないときは仕事用PCの電源を落としておきたい

・旅行には小型の軽い私用PCを持参する

【 自宅のインターネット環境について 】

・回線の仕様上、インバウンド方向のNATなど公開サーバーの設定はできない

・固定パブリックIPアドレスも利用できない

【 自宅ネットワーク機器について 】

・インターネット回線は変更することができないため、最低限のネットワーク機器は調達してもよい

・ただし、調達する機器は安価であること(新品、中古は問わない)

【 その他 】

・邪魔になるので機器は最小限にすること

・経費はかけたくない(必要最小限に)

・経費が必要ならば事前に伝えること


以上が要望となります。

この要望を基に次回より実現するための案を考えていきたいと思います。

それでは。